序文:愛について
メインシナリオ終了後、テンペストでFATEをこなしつつ
あのBGMをひたすら聞きながら飽きる事も無く、あの奇跡のようなプレイ体験が何だったのかを考えていた
差し出されたのはかつての新生のリベンジ・・・
英雄として降り立った私たちが手に入れられなかったもの
何故戦っているのか、何を守ろうとしたのか、ゲームから何を与えられるはずだったのか
旧から新生までの経由を知っていれば今の試行錯誤しながら進めていかなければいけない
開発事情の中で精いっぱいやっているのは皆解っていた
しかし「バカさえ騙せればそれでいいって隠しもしない」という不満も
蒼天から紅蓮へと脱皮するがごとくに進化していく中で煮詰まってきてはいた
ジョブバランスや流石に吉田病んできた?とも思えるact関連への擁護など
未だに解決しないまでも、今回の漆黒ではシナリオというゲーム体験で満点を打ち返してきた
そう、返って来たのだ答えが
全力で隙も無く完璧で一つの世界の厚みと言うものを凝縮した答えが
貴方は私のかわいい若木 私はあなたの美しい枝
二つの間に継ぎ目はないの
これは「愛」なのだと思う
もちろん、客である私たちにか、彼らが望んで仕事とした「ゲーム」なのへかはあるけれど
私たちにしても神の名前をただ呼ぶことだけを愛してるんじゃなく「ゲーム」を愛してるからこそで
それへの答えとして
「プレイヤーをデバッカーに」「共にゲームを作るという甘えた言い訳」ではなく
漆黒のヴィランズという作品を見事に完成させた
だから私たちは満点をつけて「ありがとう」というのだ
私たちを樹としてつないでくれた美しい枝に
貴方達から生まれたこの体験を受け止められた私たちという美しい枝が
これほどに幾重にも折り重なる心の合間に
純粋であるからこそ残酷でもある苛烈な熱という物語が生まれた
これを言葉にするなら、私は「愛」と呼ぶしかないと思うんだ
(初出:2019年7月28日の日記より)